人類は、自らを何度も絶滅させられる強大な武器を保有しつつ、その一方で、今日の食べ物にも困窮する地球の同胞を救うことができずにいます。 技術や資金や理念はあっても、複雑に絡み合った理由や、さまざまな言い訳から、21世紀の今に至るまでこの状況は放置されたままです。 豊かさとは、いったい何でしょう。 幸福とは? 愛とは? 平和とは?――これまで無数の謎を解明し偉大なる文明社会を築き上げてきた人類が、なぜ「平和」という一見、単純で簡単にも思えることをいまだに実現できないでいるのか。 戦争の悲惨さを何度も経験しているというのに、どうしていつまでも同じ過ちを繰り返してしまうのでしょうか。 高度に専門化、洗練された哲学思想は、こうした問題を解決するためにどのような具体案を提示してくれたのでしょう。 キリスト教をはじめイスラム教、仏教など崇高な宗教理念が世界中に行き渡ってから、もう何百年何千年も経つというのに、人類が抱える苦しみや矛盾は、彼ら創始者たちが生きた大昔と何も変っていないようにも思えます。 科学や哲学、宗教・宗派それぞれの分野が、個別に(場合によっては対立的に)進展してきたということも、そのひとつの要因ではないでしょうか。 それぞれの専門分野における学問的な追究も大切なことではありますが、それが人類の幸福につながるためには、諸分野の連携と、具体的な実践論が必要です。 情然研究所が、そうした知を結集する学際センターになれれば幸いです。